イギリスと言えばその昔、世界中に商船をはべらせて、世界の国々を交易し、最初に産業革命が起こした国です。
現在は近代化が進み、世襲制の貴族文化は崩壊しつつありますが、それでも古来、「英国貴族」という言葉がある通り、非常に名誉や誇りを重視する気高き国でもあります。
そして何より日本と同じくらい小国ながら日本と同様に先進国でもあります。
この先進国イギリスにも自国を防衛する軍隊がありますが、ここでは少しイギリスの軍隊や徴兵制度について述べてみたいと思います。
「イギリス王室の兵役と軍歴とイギリス軍隊(陸・海・空・王室近衛兵・王室騎馬隊)の組織構成」
イギリスという国は、従来、志願制度で兵員の確保ができている国で、徴兵制度の導入は「第一次世界大戦」、「第二次世界大戦」の時に限られます。
イギリス王室を守る、「王室近衛兵・王室騎馬隊」。
イギリス軍隊は、「志願兵」で構成されています。
イ ギリス王室の人物が、兵役に就くのは世界的にも有名な話です。
現在も「ウイリアム王子」は、イギリス空軍に所属しています。
しかし、徴兵制度を導入していないイギリスで王室 関係者が兵役に就くというのは、日本人にとっては少々不思議な感覚にもなります。
そこには、イギリス王室ならではの考え方があるのでしょう。
イ ギリス軍隊は、「陸軍(British Army)」、「海軍(Royal Navy)」、「空軍(Royal Air Force)」、で構成されています。
現在は、全て国家所有の軍隊となりますが、陸軍だけRoyalという言葉が付かないのは、陸軍が議会の許可に基づいて 編成されているためでした。
逆に、海軍、空軍は、国王(女王)が所有する軍でした。
時代が変わった現代でも呼称が変わらないのは、イギリス特有の時代が かった名目上があるのでしょう。
イギリスの海軍は、かつて「全地球上の世界の七つの海」を手中に収めた実績のある軍隊
イギリスの海軍は、かつて「全地球上の世界の七つの海」を手中に収めた実績のある軍隊です。
20世紀以降は衰退して行きますが、現在でも海軍の位置づけはかなり高く、陸軍、空軍よりも上位に位置づけされているようです。
また、イギリス空軍は、世界最古の空軍と言われています。
イ ギリス王室を守る名目で位置づけされている軍隊に、「王室近衛兵」・「王室騎馬隊」等があります。
特に、騎兵隊の特徴的な大きな帽子、赤い上着を着た王室近衛兵 は、観光資源としても有名なので誰もがテレビ等で目にしたことはあるのでしょう。
王室近衛兵は、イギリス陸軍に於ける連隊序列第一位の連隊であり、王室の 警護だけでなく、一般部隊と同様に実戦部隊としての任務も行うのでしっかりとした訓練を受けた陸軍のエリート部隊だとも言えます。
時代背景が変わっても、呼称や昔ながらの雰囲気を維持し続けるのは、イギリス軍が伝統を重んじる軍であるということの証でしょう。